2012年 05月 01日
『カレンダー詩人の肖像 5月 ・・・ 萩原朔太郎』
(萩原朔太郎)
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「悠デッサン研究室」では
この度『金子みすず絵葉書三枚セット(封筒付)』
を制作いたしました。
1部¥500(送料込)でお頒けします。
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「悠デッサン研究室」
O 0279・56・4056
O 090・6658・2854
O tfpss374@ybb.ne.jp 』
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『蜂と神さま』
「蜂はお花のなかに、
お花はお庭のなかに、
お庭は土塀(どべい)のなかに、
土塀は町のなかに、
町は日本のなかに、
日本は世界のなかに、
世界は神さまのなかに。
さうして、さうして、神さまは、
小ちやな蜂のなかに。」
『大漁』
「朝焼け小焼けだ
大漁だ
大羽鰮(いわし)の
大漁だ。
浜は祭りのようだけど
海の底では何万の
鰮(いわし)のとむらいするだろう」
『さびしいとき』
「わたしがさびしいときに、
よその人は知らないの。
わたしがさびしいときに、
お友だちはわらうの。
わたしがさびしいときに、
お母さんはやさしいの。
わたしがさびしいときに、
ほとけさまはさびしいの。」
『 風 』
「 空の山羊(やぎ)追ひ
眼にみえぬ。
山羊は追はれて
ゆふぐれの、
曠野(ひろの)のはてを
群れてゆく
空の山羊追ひ
眼にみえぬ。
山羊が夕日
染まるころ、
とほくで笛を
ならしてる。 」